安東米店アンコメ店主による徒然日々広報活動。


by ankome
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another value(別の価値)

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店主でございます。
 アンコメは多くの魅力的な生産者とお付き合いしています。アンコメが販売する商品はそういう方々と試行錯誤しながら作り、商品として仕立てています。例えば藤枝の松下さんとの仕事は象徴的な存在です。
 アンコメの仕事はそれだけではありません。それら生産者の皆さんとの横の繋がりもサポートしています。今日はそんな一日、森町の稲作生産者堀内さんと掛川のキウイフルーツ生産者平野さんへ松下さんをお連れしました。
 森町の堀内さんはアンコメにとって新米の柱となる早場のコシヒカリを栽培してもらってます。無農薬ではありませんが牛糞堆肥主体の有機肥料で栽培しています。堀内さんもまた松下さん同様に、「超稲オタク」。田圃に到着した瞬間から稲談義は止まらず、「次があるから・・・」と強引に話しを止めなければ夜までそのままというくらいに、2人の話は止まりません。
 傍らでその話しを聞いて感じることは、どこの田圃の稲もその生命生理現象は同じであること。ただそれを健全に導くために人の欲が阻害要因であること。そしてまだ気づいていない技術や価値観が無限にあることに気づくこと・・・。じつに面白かった。
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 午後はキウイカントリーJapanの平野さんの農場へ伺った。松下さんと平野さんは県内有機農業のリーダー的存在。お互いのことは知りつつも、なかなか会えない近くて遠い存在だった。両人を知る小生にとっても二人が一度も会ってないことが不思議に感じていたくらいだ。そんなわけでご両人からは出会いの機会をずっと打診されてもいた。そして今日ついに二人は出会ったのだ。
 「昔からずっと知っているような気がするけど初めてなんだよね~」と云いながら、固く握手する姿にちょっと感動した。
 平野さんはキウイフルーツのオーソリティ。とくに多種多様な新種を育て上げ、キウイフルーツの可能性を広げ、その仕事ぶりは世界中で評価されている。小生はこの農場へライフスタイルデザインカレッジの仕事で何度も足を運びながらも、キウイと平野さんの仕事についてじっくり味わったことがなかった。
 「変わった形状のもの、変わった色のもの、毛のないもの、毛の濃いもの、酸っぱいもの、甘いもの・・・とにかく何か違う個性を持ったものが重要なんです・・・」。その話しを聞いているうちに、かつての稲はもっと多様だったことに気づいた。江戸時代には観賞用の稲など、色、形、大きさ、様々な姿の稲があったという。
 それがいつの間にか食用として都合が良い稲だけが選ばれていく過程で、多様な姿を持った稲は淘汰されていった。現在見られる稲の姿が皆似ているのはそのせいだ。
 「これはね食べても美味しいんだけど、ぶどうみたいな房の形で実がなるでしょ。生花の先生がこの姿を生かして作品にするんですよ。面白いでしょ・・・」。まさに観賞用のキウイというわけ。
 稲はまず、食べて美味しいことが優先されるが、じつはそれは稲にとっては、とても狭い世界の中の価値なのかもしれない。キウイの棚の下、そんなことを考えた。
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by ankome | 2009-07-07 20:06 | アンコメの日々